競泳水着を購入する際、最も頭を悩ませるのが「サイズ選び」です。
「普段の洋服はMサイズだけど、水着もMでいいの?」 「ミズノはきついって聞いたけど本当?」 「ネットで買って、入らなかったらどうしよう……」
決して安くはない買い物だからこそ、失敗は避けたいもの。しかし、メーカーの公式サイトにある数字の羅列(サイズ表)を見ても、「自分の体型で、自分の用途ならどれが正解か」までは教えてくれません。
この記事では、競泳水着の価格比較サイトを運営する視点から、「スピード(Speedo)」「アリーナ(Arena)」「ミズノ(Mizuno)」の3大ブランドのサイズデータを徹底調査。
実は3社とも基本規格は同じですが、「メンズサイズ」にだけ一部違いがあることや、数字だけでは分からない「サイズ感のクセ」まで、この記事一本で完全に理解できるように解説します。
【そもそも】競泳水着のサイズは「洋服」とは全く違います
まず最初に、最も重要な大前提をお伝えします。「Tシャツや一般アパレルの感覚でサイズを選ばないでください」
競泳水着は、水中での抵抗を減らし、身体を流線型に保つために作られています。そのため、陸上で着た時に「かなりきつい」と感じるのが正常です。
- 洋服のMサイズ: ゆったり着られる、身体のラインを拾わない。
- 競泳水着のMサイズ: 皮膚のように密着する、着るのに少し時間がかかる。
この感覚のズレを理解していないと、「サイズ表通りに買ったのに、小さすぎて入らない(不良品だ!)」と勘違いしてしまう原因になります。まずは「きついのが基本」という意識を持って、以下の解説を読み進めてください。
アリーナ・ミズノ・スピード 競泳水着サイズ表(共通&比較)
国内で流通している主要3メーカー(アリーナ、ミズノ、スピード)は、基本的にJASPO(日本スポーツ用品工業協会)規格やJIS規格に基づいてサイズを設定しています。
そのため、「レディース」と「ジュニア」に関しては、3社とも全く同じ数値基準です。 ただし、「メンズ」だけはアリーナの表記が少し異なるため注意が必要です。
まずは、基本となる共通サイズ表で全体像を把握しましょう。
レディース(ウィメンズ)サイズ表【3社共通】
女性の場合、最も重要な指標は「バスト」と「ヒップ」です。身長はあくまで目安として考えます。3社とも以下の数値で統一されています。
| サイズ記号 | バスト (cm) | ヒップ (cm) | 身長目安 (cm) |
|---|---|---|---|
| SS (XS) | 75~79 | 83~87 | 147~153 |
| S | 78~82 | 86~90 | 152~158 |
| M | 81~85 | 89~93 | 157~163 |
| L | 84~88 | 92~96 | 162~168 |
| O (XL/LL) | 87~91 | 95~99 | 167~173 |
| XO (2XL/3L) | 90~94 | 98~102 | 172~178 |
※アリーナやスピードでは「O」「XO」、ミズノでは「XL」「2XL」と表記する場合がありますが、大きさは同じです。
メンズサイズ表【アリーナのみ注意】
男性の場合、「ウエスト」が基準になります。ミズノとスピードは同じ数値基準ですが、アリーナのみ、サイズ設定の幅が少し狭く(タイトに)設定されています。
| サイズ記号 | ミズノ・スピード ウエスト (cm) | アリーナ ウエスト (cm) |
|---|---|---|
| SS (XS) | 67~73 | 68~72 |
| S | 71~77 | 72~76 |
| M | 75~81 | 76~80 |
| L | 79~85 | 80~84 |
| O (XL) | 83~89 | 84~88 |
| XO (2XL) | 87~93 | 88~92 |
例えばウエスト81cmの人の場合、ミズノ・スピードなら「Mサイズ(上限ギリギリ)」に入りますが、アリーナの表で見ると「Lサイズ(80-84)」に該当します。
ジュニア(ガールズ・ボーイズ)サイズ表【3社共通】
成長期の子供の場合、身長をベースにした「JISサイズ(120〜150)」で選びます。3社とも基準は同じです。 「150サイズ」と大人の「SSサイズ」はサイズ感が近いです。
| サイズ記号 | 身長目安 (cm) | 男子ウエスト (cm) | 女子バスト/ヒップ (cm) |
|---|---|---|---|
| 120 | 115~125 | 51~57 | B:57-63 / H:62-70 |
| 130 | 125~135 | 53~59 | B:61-67 / H:66-74 |
| 140 | 135~145 | 54~62 | B:64-72 / H:70-78 |
| 150 | 145~155 | 58~66 | B:70-78 / H:76-84 |
参考用各ブランド別のサイズ表
スピード(SPEEDO)
【メンズ】
| サイズ | 身長 | ウエスト | チェスト |
|---|---|---|---|
| SS | 155-165 | 67-73 | 82-86 |
| S | 160-170 | 71-77 | 86-90 |
| M | 165-175 | 75-81 | 90-94 |
| L | 170-180 | 79-85 | 94-98 |
| O | 175-185 | 83-89 | 98-102 |
| XO | 180-190 | 87-93 | 102-106 |
| XA | – | 94-106 | – |
| XB | – | 104-116 | – |
【レディース】
| サイズ | 身長 | バスト | ウエスト | ヒップ |
|---|---|---|---|---|
| SS | 147-153 | 75-79 | 56-60 | 83-87 |
| S | 152-158 | 78-82 | 59-63 | 86-90 |
| M | 157-163 | 81-85 | 62-66 | 89-93 |
| L | 162-168 | 84-88 | 65-69 | 92-96 |
| O | 167-173 | 87-91 | 68-72 | 95-99 |
| XO | 172-178 | 90-94 | 71-75 | 98-102 |
| XA | 162-173 | 95-103 | 76-84 | 102-110 |
| XB | 162-173 | 103-111 | 85-93 | 108-116 |
アリーナ(ARENA)
【メンズ】
| サイズ | ウェスト (cm) |
|---|---|
| SSS | 64-68 |
| SS | 68-72 |
| S | 72-76 |
| M | 76-80 |
| L | 80-84 |
| O | 84-88 |
| XO | 88-92 |
| XA | 92-96 |
| XB | 96-100 |
【レディース】
| サイズ | バスト (cm) | ウェスト (cm) | ヒップ (cm) |
|---|---|---|---|
| SSS | 72-76 | 53-57 | 80-84 |
| SS | 75-79 | 56-60 | 83-87 |
| S | 78-82 | 59-63 | 86-90 |
| M | 81-85 | 62-66 | 89-93 |
| L | 84-88 | 65-69 | 92-96 |
| O | 87-91 | 68-72 | 95-99 |
| XO | 90-94 | 71-75 | 98-102 |
| XA | 93-97 | 74-78 | 101-105 |
| XB | 96-100 | 77-81 | 104-108 |
ミズノ(MIZUNO)
【メンズ】
| サイズ | ウエスト (cm) |
|---|---|
| XS (SS) | 67~73 |
| S | 71~77 |
| M | 75~81 |
| L | 79~85 |
| XL (O) | 83~89 |
| 2XL (XO) | 87~93 |
【レディース】
| サイズ | バスト (cm) | ヒップ (cm) |
|---|---|---|
| XS (SS) | 75~79 | 83~87 |
| S | 78~82 | 86~90 |
| M | 81~85 | 89~93 |
| L | 84~88 | 92~96 |
| XL (O) | 87~91 | 95~99 |
| 2XL (XO) | 90~94 | 98~102 |
数値は同じでも「感覚」が違う?3社の特徴
サイズ表(数値)はほぼ同じでも、実際に着用したスイマーたちの口コミや評判では、メーカーごとに「着心地」や「締め付け感」の傾向がはっきりと分かれます。
Mizuno(ミズノ):ホールド感重視の「硬派」
ミズノは、特にトップモデル(GX-SONICシリーズなど)において、強いコンプレッション(締め付け)を重視します。
特徴
- レース用モデルは、腰や太ももをガッチリ固める「硬め」の素材感が多いです。
- GXシリーズなどは独自の専用サイズ表(GXサイズ)が存在し、通常よりもシビアなサイズ選びが求められます。
おすすめな人
- しっかりとした締め付けで「戦闘モード」に入りたい人。
- 短距離種目でパワーを出したい人。
ミズノのおすすめ競泳水着
Arena(アリーナ):動きやすさのバランス型
アリーナは、身体の動き(可動域)を妨げないカッティング技術が特徴です。
特徴
- 日本人の体型によく馴染み、「同じMサイズでもミズノより着やすい(足を通しやすい)」と感じる人が多い傾向にあります。
- 前述の通り、メンズのサイズ表記は細かいですが、素材自体は伸縮性を計算されているため、多くの人にフィットします。
おすすめな人
- 初めて競泳水着を買う人。
- ガチガチの締め付けよりも、泳ぎやすさを優先したい人。
- 長距離(ロング)を泳ぐ人。
アリーナのおすすめ競泳水着
Speedo(スピード):肌触りとフィット感
英国発祥ですが、日本国内モデルは長年日本のメーカー(ゴールドウイン)が開発しており、日本人の体型(特に胴回りの長さなど)に最適化されています。
特徴
- 「包み込まれるようなフィット感」と評され、生地の肌触りに定評があります。
- メンズサイズの「XA」「XB」など、大柄な方向けの「ゆったりサイズ」も展開が豊富です。
おすすめな人
- 肩紐の食い込みなど、ストレスを極力減らしたい人。
- シンプルで洗練されたデザインと、素肌感を求める人。
スピードのおすすめ競泳水着
サイズ表で見ても迷う人へ。失敗しない「3つの判断基準」
サイズ表を見て、「身長はLだけど、ヒップはM」「バストだけサイズが大きい」といったように、数値が複数のサイズにまたがってしまい、どちらを選べばいいか分からない……。 そんな時に役立つ、プロ直伝の判断ロジックを3つ紹介します。
基準①:迷ったら「大きい方の数値」に合わせるのが鉄則
競泳水着選びで最も多い失敗は、無理して小さいサイズを選び、「入らない」「血が止まるほど痛い」というケースです。
身長 vs ヒップ/バスト: 基本的には、「大きい数値が出ている方のサイズ」を選んでください。(例:身長160cm[M相当]、ヒップ96cm[L相当] → Lサイズを選択)
特に女性の場合、ヒップが入らなければ水着は上がりません。「身長に合わせてMを買ったら、お尻で生地が止まって膝から上に上がらなかった」というのはよくある悲劇です。
基準②:「トルソー(胴囲)」を測ると失敗が激減する
身長やバストだけでなく、競泳選手が必ず気にする数値に「トルソー」があります。トルソーとは、「肩の頂点から股下を通り、背中を通って元の肩に戻る一周の長さ」のことです。
なぜ重要?
競泳水着はワンピース型が主流です。身長が同じ160cmでも、「座高が高い(胴が長い)」人と「足が長い」人では、水着に必要な縦の長さが異なります。 胴が長い人が身長だけで選ぶと、「肩紐が食い込んで激痛が走る」原因になります。
もし試着ができるなら、肩紐の食い込み具合を確認してください。胴長体型の自覚がある方は、迷わずワンサイズ上を選びましょう。
基準③:目的(レース用 or 練習用)でサイズを変える
ここが最も重要です。「何のために着るのか」によって、選ぶべきサイズ(フィット感)は180度変わります。
【練習用・フィットネス用】の場合
- 素材: 伸縮性のある「ニット素材」「耐久素材(ポリエステル100%)」
- 選び方: 「ジャストサイズ」または「迷ったら上」。
- 理由: 毎日の練習で長時間着用します。締め付けが強すぎると、血流が悪くなり疲労の原因になります。また、練習用の耐久素材は伸びにくいので、余裕がないと着脱が大変です。
【試合用・レース用】の場合
- 素材: 紙のように薄く、伸びない「布帛(ふはく)素材」
- 選び方: 「ジャストサイズ」または「上級者はワンサイズ下」。
- 理由: 0.1秒を縮めるための水着です。
- 初心者(FINA承認の柔らかいモデル): サイズ表通りのジャストサイズ。
- 上級者(高速水着): 強烈な着圧が必要なため、サイズ表通りか、あえて小さめを選びますが、着るのに10分〜30分かかるのが当たり前の世界です。「入らないかも?」と不安なレベルのきつさが正解です。
「きつい?」「大きい?」試着時のOK/NGサイン
水着が手元に届いたら、タグを切る前に必ず試着をしましょう(※下着の上からの試着がマナーです)。 その際、サイズが合っているかどうかのチェックリストです。
OKサイン(正解のサイズ感)
- 陸上で着て「ちょっと苦しい」「肩が丸まる感じがする」くらい。(水中に入ると水圧で身体が縮む&生地がわずかに緩むため、陸上でキツイくらいが丁度いいです)
- 前傾姿勢(ストリームライン)をとった時に、背中やお腹にシワが寄らない。
- 太ももの裾(すそ)に指1本入るか入らないかの密着度がある。
NGサイン:サイズが「大きい」可能性
- 背中の腰部分に空洞ができる: いわゆる「水が入る」状態です。泳ぐとガバガバになり、抵抗が増えます。
- クロッチ(股間)部分が余る: 縦のサイズが大きすぎます。
- 胸元がパカパカする: 水着の中に水が大量に入り込み、ブレーキがかかります。
NGサイン:サイズが「小さい」可能性
- 肩紐が食い込んで皮膚が赤紫になる: 泳ぐどころではありません。
- 生地が透けている: お尻周りなどの生地が伸びすぎて薄くなっている場合、繊維が限界を迎えています。すぐに破れる原因になります。
- 呼吸が困難: 陸上で深呼吸ができないレベルなら、酸欠になる恐れがあります。
よくある質問(FAQ)
Q. 成長期の子供(ジュニア)は、大きめを買ってもいい?
A. 練習用なら「ワンサイズ上」までOK。試合用は「ジャスト」で。
すぐに背が伸びるからと140cmの子に160cmを買うのはおすすめしません。水着の中に水が入って重くなり、正しいフォームで泳げなくなるからです。 練習用であれば、少し余裕のあるサイズを選び、肩紐を少し縫って詰める(成長したらほどく)という裏技を使う親御さんも多いです。
Q. 「布帛(ふはく)」の水着が全く入りません。サイズ交換すべき?
A. 交換する前に、「着方」を見直してみてください。
レース用の布帛水着は、普通の水着のように足を入れて引っ張り上げるだけでは絶対に履けません。
- 手袋を使う(爪で破かないため)。
- 身体の水気を完全に拭き取る。
- ヒップの通過に5分かけるつもりで、ミリ単位で少しずつずり上げる。 これらを実践しても、どうしても骨盤が通らない場合のみ、サイズ交換を検討してください。
Q. 通販で買う時、アリーナとミズノでサイズを変える必要はある?
A. 基本的には「同じサイズ」で大丈夫です。
先述の通りJIS規格ベースなので、「アリーナでMなら、ミズノもM」で9割方は問題ありません。ただし、トップ高速モデルに挑戦する場合だけは、非常にタイトなので、不安ならショップで試着するか、詳細な寸法を確認することをおすすめします。
まとめ:自分のサイズが分かれば、最安値を探そう!
競泳水着のサイズ選びについて、各社のデータを基に解説してきました。 最後に要点をまとめます。
- レディース・ジュニアは3社とも共通サイズ(JASPO/JIS規格)。
- メンズは、アリーナだけ少しサイズ幅が狭い(タイトめ)ので、境界線の人は注意。
- 迷ったら「ヒップ」や「大きい方の数値」に合わせるのが失敗しないコツ。
- 練習用は「快適さ」、試合用は「きつさ」を優先して選ぶ。
サイズ選びは「慣れ」の部分もありますが、この基準を知っていれば、大きく失敗することは防げます。 自分に合いそうなサイズ(例:アリーナのMサイズ、練習用)が決まったら、あとは「どのデザインを、どこで安く買うか」です。
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